※ この記事はnoteにて公開したものを加筆、修正したものになっております。
その平行線も見てみたかった。
こんなことを書くと、ELLEGARDEN(以下:エルレ)ファンから
ブチギレられそうですが、16年振りに発表された新譜 「The End Of Yesterday」
を実は今月になって初めて聞きました。
まず思った感想が ELEVEN FIRE CRACKERS に感じた
オルタナ感、ヒリヒリ感、一種の無敵感に似た言葉では表現しきれない
あの感情がない。
いや「ない」のではなく、エルレ側に無くなったのか
それとも自分側が感じなくなったのか、一回聞いた時は
シックリと来ませんでした。
断言させて頂くが、アンチではなく大ファンである。
まず断言させて頂く必要があると思いますが
自分はエルレ / 細美武士 のアンチではなく、むしろ大ファンであります。
エルレが休止になった時、リアルにバイト先の会社のデスクで
ちょっと泣きそうになったし
the HIATUS / MONOEYS が始動した時はアホな程、聞きましたし
どちらも大好きだし、素直に細美武士と言う人物が
作った音楽に気持ちを代弁され救われてきた人間の一人であります。
16年と言う月日は想像してる以上に長く、感じ方が変わるのは当たり前
自分がエルレを知ったのは(ハマった)のはフリーになる前に
動画編集の会社でバイトしていた時期でそれこそ、13,4年前になります。
つまり、リアルタイムでハマったと言うより
休止1年前くらいにハマった形になります。
存在自体はジターバグ発表時や、Salamander 発表時に
何となく知ってはいたのですが、その時は何故か全く聞いてなかったんですね。
(今思うと不思議なのですが…)
こんなバンドを撮ってみたいと思った
カメラマン駆け出し期の頃、過去に自分自身が音楽をやっていたこともあり、
バンドのライブカメラマンになりたいと思っていたし、なると思っていました。
当時の知り合い、紹介して頂いた人、自分で営業に行った事務所など
何だかんだで色々撮らせて頂き、音楽誌の仕事も少しさせて頂いたり
オリアンティー(マイケルジャクソンのバックバンドのギタリスト)など
海外アーティストを撮らせて頂く機会にも恵まれました。
自分にとってエルレはミュージシャンにはなれなかったけど
プレイヤーとしてではなく、裏方として音楽に携わっていたかった身として
「こんなバンドを撮ってみたい=写真をやりたい」と
きっかけをくれた大事なバンドであり、憧れの全てでもありました。
写真家に対する憧れなんて皆無に等しい
これはカメラマンが言って良いか定かではありませんが
そもそも写真自体に興味があったわけでもなく
写真家なんて思想だの何ちゃら論だのばっか言ってる
クソジジイくらいにしか思っていませんでした。
実際、今でもそんなものには全く興味がないですし
世間一般的に有名と言われるカメラマンさんですら
同業者なのに、自分は全く知りません。
つまり全くもってそうゆうものに興味がないんですね。
あと二駅がバカに遠い
良い意味で分かりやすいくらいのポジティブメッセージ。
バイト無しで食べれるようになるまで
何だかんだで3,4年くらいは掛かったし
本当に「あと二駅がバカに遠い」と言う心境に何回もなりました。
歌詞の通り「自分の人生なんてクソだな」と思う時は
きっと誰しもあると思います。
正直、こうゆう仕事をしてると
初めの頃はギャラの未払い(焦げ付き)やら
信用していたのに裏切られるなど、その類のものに一度や二度は合います。
もちろん合わないで行ける人も居るでしょうが
自分は人生経験も含め、こうゆうこともあって良かったと今は思っています。
された側と言うのは、痛みは消えないので
絶対にこちら側からそうゆうのはしなくなるからです。
16年経過し、当たり前だが、駆け出しではなくなった
ELEVEN FIRE CRACKERS に感じてたヒリヒリ感。
それを感じなくなったのは当たり前で、自分が、駆け出し期と違い、
16年(13,4年)経過し、フリーランスで食えるようになり
一人会社ではあるが、法人の代表になり、若干老け、
20代前半のお兄ちゃんではなく、社会人と呼ばれる大人になったから。
つまり、エルレにヒリヒリ感を感じなくなったのではなく
自分がそうゆうフェーズでは無くなっただけのこと。
どうしてもエルレを聞くと
当時の不安だったことや
これから食っていけるだろうかとか
恐怖を感じてはいるけど、それでも進んでみたい気持ちなど
多分、今では感じれない感情がそこにはあって
それが ELLEGARDEN / ELEVEN FIRE CRACKERS とばっちりリンクしていたのだと思う。
実際、新譜(と言っても若干時間は経過してるが…)を
改めて聞いてみると、非常に素晴らしい楽曲で溢れておりました。
リード曲である Mountain Top や エルレ感の強いStrawberry Margarita
あとは10amなどは個人的にかなりクリーンヒットしております。
このワンフレーズに全部入ってる気がする。
プレーしないなら降りろよ。仕事でも何でも。
ELEVEN FIRE CRACKERS である種の伝説のまま解散でも
それはそれでカッコ良かったと思うし、その平行線も見てみたい気もしましたが
良い意味で成熟し、また聞き手も同じ時間、歳を重ね
そこに自分の人生の一部を重ね、見返ることができた。
改めて帰って来てくれてありがとうと伝えたい。
ELLEGARDEN 今も昔もありがとう。
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